お問い合わせ

メルマガ第38号 ~~~ 王子タックが考える環境対応 「粘着剤」って? ~~~

春の陽気が心地よく広がる季節がやってきました。四月は新しい始まりや目標に向か
って一歩踏み出す季節。そんな春の訪れを感じながら、新しい情報をお届けします。
こんにちは。王子機能材カンパニーメルマガ担当の中山蒼太と森口陽葵です。
今回は、粘着製品の総合メーカーである王子タック株式会社の環境配慮取組、その中
でもあまり注目されていなかった「タック製品用粘着剤(以下:粘着剤)」にスポット
を当てた特集をお送りいたします。
  ※王子タック株式会社ホームページ
     https://ma.imsys.jp/r/1709506?m=74442&c=00000000
(蒼太)王子タック株式会社は、粘着製品の総合メーカーとしていろいろな環境配慮
    型タック製品などを開発してるんだけど、今回はちょっと切り口を変えた話
    を紹介したいと思ってる。
(陽葵)粘着製品はラベルやシール、テープなどになって私たちの生活に欠かせない
    ものになっていますね。
(蒼太)業界を問わずに利用されるから、一言で粘着製品と言っても多くの種類が
    あるんだよ。だから以前から進めてる環境配慮型製品もさまざまな角度から
    開発を進めてきたんだ。
  ※王子タックホームページの製品情報ページ
     https://ma.imsys.jp/r/1709504?m=74442&c=00000000
(蒼太)本題に入る前にちょっとおさらいすると、ラベルやシールの元になるタック
    製品は、「表面基材」・「粘着剤(糊)」・「剥離シート」の3層で構成されて
    るんだけど、いつもスポットが当たるのは、「表面基材」と「剥離シート」
    だよね。
(陽葵)リサイクル原料を配合するとか、バイオマスフィルムを使うとか。もちろん
    大事なことですけど、あまり「粘着剤」を気にしたことってなかったですね。
(蒼太)でも「糊」って実は大事なんだよ。だから今回は「粘着剤」へも環境配慮を
    考える王子タックの取組にスポットを当ててみようと思う。
(陽葵)「粘着剤」って、何でできてるんですか。
(蒼太)アクリル系、ゴム系、シリコーン系などがあるんだけど、一般的にはアクリ
    ル系粘着剤が使われることが多いかな。聞きかじりで難しいことを言うと、
    アクリル樹脂を溶かさずに水に分散させたエマルジョン系とトルエンなどの
    溶剤で溶かしたソルベント系に大別されて、一般的に紙系タックにはエマル
    ジョン、フィルム系タックにはソルベントが使用されるらしい。
(陽葵)得意のトリビアですね。
(蒼太)王子タックは、「表面基材」や「剥離シート」への環境配慮はもちろんだけど、
    「粘着剤」の環境配慮にも力を注いでるんだ。
(陽葵)以前からいろいろな環境配慮型製品の開発を進めてましたけど、確かに「粘
    着剤」も重要ですよね。
(蒼太)タック製品を使用していただいているお客様のニーズを集めながら、「粘着剤」
    のメーカーと協力しながら開発を進めてる。これだけ世の中でタック製品が
    使われてるんだから、当然「粘着剤」の環境配慮にもスポットが当たってい
    い技術だよね。
(陽葵)「粘着剤」の特性とそれを使った製品を紹介していきましょうよ。
(蒼太)環境に配慮した「粘着剤」の切り口もいくつか種類があって、系統毎に分け
    ると、「バイオマス配合粘着剤」・「薄膜塗工粘着剤」・「特殊粘着剤」ってこと
    になるから、それぞれ紹介していくね。
(陽葵)じゃあ、まず「バイオマス配合粘着剤」からお願いします。
(蒼太)文字通り、バイオマス原料を使用した粘着剤を使ってる。通常、「粘着剤」に
    バイオマス原料を配合すると透明性に影響する可能性があるから、特に透明
    なフィルムタックには使いづらい「粘着剤」だったんだ。
(陽葵)バイオマス粘着剤を使ってもフィルムの透明性は良好で、その解決策はいつ
    もの言えない秘密で解決したんですね。
(蒼太)その通り。そしてその製品の代表例が『R&Bフィルムタック』。再生PETを
    使用して、さらにバイオマス粘着剤まで使った環境省の取組「Plastics Smart」
    登録製品だよ。
  ●『R&Bフィルムタック』:イプロス紹介ページ
     https://ma.imsys.jp/r/1709509?m=74442&c=00000000
(陽葵)次は「薄膜塗工粘着剤」ですね。
(蒼太)「薄膜塗工」イコール「粘着剤の減量」。だから石油由来の粘着剤使用量を減
    らして減プラ化を図るっていうこと。
(陽葵)量を減らせばいいっていうことは誰だって分かるんですが、「粘着剤」は接着
    力が必要だからある程度の塗布量も必要ですものね。
(蒼太)それを秘密の魔法で可能にした代表的な製品が『OPPフィルムタック(オー
    バーラミ用)』なんだ。
(陽葵)また秘密ですか。
  ●『OPPフィルムタック(オーバーラミ用)』:王子タックHP紹介ページ
     https://ma.imsys.jp/r/1709505?m=74442&c=00000000
(陽葵)最後は「特殊粘着剤」ですね。
    特殊っていうぐらいだから、また秘密なんですよね。
(蒼太)はい、秘密です。特殊な機能を持った「粘着剤」を使って、新しい世界を与
    えてくれたんだ。ちょっと大袈裟かな。
(陽葵)どういうものがあるんですか。
(蒼太)じゃあ、2つの製品を紹介するね。まず1つ目は『お湯はがれ』。
(陽葵)説明してもらわなくても名前で機能が分かっちゃいますね。
(蒼太)瓶やPETボトルに貼られるラベルは、使用中に剥がれないような接着性が必
    要だけど、接着力が強いと洗浄時に剥がれにくくなる。当たり前だけど、その
    当たり前を改善したのがこの製品。
(陽葵)パンフレットに「温水洗浄・アルカリ洗浄で短時間で糊残りなく分離・除去
    できる」って書いてました。
(蒼太)瓶やPETボトル、プラスチックコンテナーなどの容器に貼る時は粘着力があ
    って、容器回収リサイクル洗浄工程で洗浄水によって粘着力が消失して、手
    剥がしせずラベルが剥がれてくれるんだ。「PETボトルリサイクル推進協議会」
    の機械剥離適性・分離適性にも適合しているよ。
(陽葵)ラベルが剥がしにくいとイライラして、ついそのままゴミに出してしまいが
    ちですけど、隠れた大発明ですよね。
(蒼太)ちなみに、PETボトルや瓶など、家庭ゴミで丁寧にラベルを手剥がししてく
    れる方のために、手剥がしの際も綺麗に剥がれるようにもしているんだよ。
  ●回収容器用ラベル『お湯はがれ』:イプロス紹介ページ
     https://ma.imsys.jp/r/1709511?m=74442&c=00000000
(蒼太)もう1つは、環境配慮型フィルムタック『エコマリンタック』。
(陽葵)この製品はよく知ってます。「表面基材」にバイオマスフィルムを使ったタッ
    ク製品ですよね。
(蒼太)でも一般的な「粘着剤」を使うと、「表面基材」の分解を阻害する恐れがある
    から、特別な「粘着剤」を使ってるんだ。もちろん秘密の。
(陽葵)この製品も環境省の取組「Plastics Smart」登録製品でしたよね。
  ●『エコマリンタック』:イプロス紹介ページ
     https://ma.imsys.jp/r/1709510?m=74442&c=00000000
(蒼太)「粘着剤」で対応する環境配慮型製品の開発を紹介してきたけど、あまり知ら
    れていない従来からある陰ながらの技術も紹介しておこうかな。
(陽葵)知りたいです。聞かせてください。
(蒼太)古紙リサイクルにおいて、紙タックはその「粘着剤」のためにリサイクルで
    きない禁忌品とされてるんだけど、「粘着剤」の開発によって一般雑誌古紙と
    一緒に回収できる「粘着剤」もあって、古紙リサイクル時に問題が生じない
    ようにしてるんだ。
(陽葵)粘着成分があるためにパルプ繊維をうまく離解できないし、粘着異物となっ
    て紙品質に悪影響を与えるから禁忌品扱いでしたけど、そんな画期的な発明
    があったんですね。
(蒼太)新規の製品開発も大事だけど、王子タックでは、今回紹介した「粘着剤」で
    の環境配慮など、現在の製品群にさらなる改善を加えていくことに力を注い
    でるんだ。
(陽葵)表向きには何も変わってなくても、いろいろな機能がアップデートされてる
    って、これこそ本当の新製品ですね。
    イプロスに掲載されている王子タックの製品紹介ページのURLを添付してお
    きます。名前は変わってなくても、中身は進化していますよ。
  ※イプロスの王子タック製品紹介ページ
     https://ma.imsys.jp/r/1709512?m=74442&c=00000000
(陽葵)今回の特集で、改めて王子タックの環境対応取組に驚きましたね。
(蒼太)粘着製品は、家庭用品の多くで使われてるし、宅配伝票、プリンター、工場
    の生産管理などにも使われ、家庭用、業務用、趣味の世界などなど、用途を
    あげればきりがないから、これからも王子タックの環境配慮取組から目が離
    せないよね。
(陽葵)今回特集した王子タックはもちろん、王子機能材カンパニー各社では様々な
    環境配慮型製品を開発しています。リニューアルされたホームページに紹介
    されていますから、是非訪れてみてくださいね。
  ※王子機能材カンパニーホームページ(2024年2月1日リニューアル公開)
     https://ma.imsys.jp/r/1709507?m=74442&c=00000000
(蒼太)東京の桜はほぼ満開。春だねえ。心が浮き浮きするよね。
(陽葵)今日は「粘着剤」の勉強で疲れちゃったから、仕事帰りに夜桜見物でも行き
    ませんか。
(蒼太)いいねえ。公園できれいな桜を見ながら一杯やれたら最高だね。
(陽葵)純粋にきれいな桜を楽しむんですよ。
今回は、ちょっと変わった切り口で、王子タック株式会社の「粘着剤」にスポットを
当てた環境配慮型製品の特集をお送りしました。皆さんは日常いろいろな商品のラベ
ルを見ていると思いますが、たまにはラベルの裏側も覗いてみてくださいね。
それではまた次回お会いしましょう。

王子グループ 機能材カンパニーについてのお問い合わせ

王子グループ 機能材カンパニーについて、なんでもお気軽にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせ

株式会社王子機能材事業推進センター
企画管理部

03-5550-2810

受付時間 9時~17時30分
(土曜・日曜・祝日を除く)