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飲料業界向け開発ストーリー

版が不要。だからできる
小ロット・可変印刷ラベル

株式会社匠美 様

飲料・メーカー、卸、販売

ペットボトル飲料用ラベル(シュリンクラベル)の小ロット製作要求に、デジタル印刷機で対応しました。
小ロットは、従来のグラビア印刷機より低コストで製作可能です。

事例のポイント

  • 小ロット印刷に対応
  • 版代がかからず低コスト
  • 充填ライン対策として印刷後に追加加工

王子グループ 機能材カンパニーが選ばれた理由

  • デジタル印刷機による小ロット品生産能力
  • グラビア印刷で培った経験によるラベル印刷のノウハウ
  • 一貫生産による品質管理体制

お客様の課題・開発の背景について

お客様の『欲しい』に応えて登場。 ラベルと軟包装材の小ロット・複数デザイン製作に応えます。

株式会社チューエツ 営業本部加工品営業部 グラビア営業課 齊藤課員

市場のニーズが大ロット・単一商品から小ロット・多品種商品へと移り変わる中、グラビア印刷では最低ロットの制限がありお客様に無駄な注文をお願いすることがありました。お客様が使用するラベルが1,000枚であるのに対し最低ロットの10,000枚を注文して戴くことになってしまい、お客様には必要のない9,000枚の費用を負担して戴くケースがありました。
そのような中、弊社は小ロット・可変(バリアブル)印刷に対応するため、2012年1月にデジタル印刷機を導入しました。導入後印刷テストを繰り返し、現在ではお客様にグラビア印刷の品質と比べて遜色ないシュリンクラベルやフィルムパッケージの小ロット品を提供しています。
デジタル印刷機はオフィスにある複合機やプリンターと同じ要領でデータをダイレクトに印刷する機構のため、グラビア印刷で必要な「版」を製作しない、つまり無版印刷が特長です。プリンターと同じように必要な分を必要な時に印刷することができるのでお客様の小ロットニーズへの対応が可能に、またグラビア印刷の高額な版代がなくなったため価格もお安く提供できることになりました。

開発中に苦労したことについて

デジタル印刷機だけでは使っていただけませんでした

デジタル印刷機があれば、お客様のご要望に合わせて小ロットのラベル印刷をするのは簡単なことです。しかし、今回お客様からご注文をいただいたシュリンクラベルは、ボトリング工程でスムーズに流れてラベリングできることが必須要件でした。ボトリング工程は、最初に内容物入りペットボトルに筒状のシュリンクラベル(印刷済)をかぶせる、次にそのペットボトルをシュリンクトンネルに通し、シュリンクラベルに熱を加える、その結果シュリンクラベルが熱で収縮してペットボトルと密着する、という3段階で構成されています。デジタル印刷機で印刷した最初の試作品は、最初のペットボトルにかぶせる工程でペットボトルが上手く滑り込みませんでした。これはフィルム上の印刷面とボトルとの摩擦が大きいために起こったことで、グラビア印刷で印刷していた時にはインクの種類を選んで適切な摩擦になるように工夫してしのいできた現象でした。デジタル印刷機では使用できるインクの種類が限られているため、ボトルが滑り込めるような大きさの摩擦にできるインクが無かったのです。デジタル印刷機だけではお客様に使っていただけるラベルが印刷できないことが判明しました。
そこで、印刷後にオーバーコート層を設けて摩擦の大きさを調整する方法を試みました。オーバーコート層の種類を変えてはお客様の製造ラインでテストをし、試行錯誤はありましたが納期通りにお客様のボトリング工程でスムーズに使用できるシュリンクラベルを納品することができました。

開発の成果について

これまでのグラビア印刷で培った経験を使って、デジタル印刷を更に役立つものにしていきます

デジタル印刷機だけでなく、最近ではオフィスの複合機や各種プリンターでもいろいろな素材への小ロット印刷が可能です。しかし、ご家庭や職場での手作業のような小規模な案件ではなく、今回の匠美様のような製造ラインを使う案件では、安定した印刷品質だけではなく安定した操業性もご提供しなくてはなりません。デジタル印刷機の持つ小ロット・可変(バリアブル)印刷で低コストというメリットに加えて、長年のグラビア印刷で培った経験もお客様のお役にたてて行くことができれば幸いです。

今後の展開ついて

小ロット・複数デザインのパッケージ・ラベルが欲しい!に応えます。

デジタル印刷対応商品を増やし続けます

小ロットのペットボトル用シュリンクラベルを提供し、お客様に満足を頂いています。
現在、デジタル印刷機と当社の蓄積した基材加工技術を合わせ、小ロット・複数デザインの軟包装材全般(食品袋、お菓子袋、健康食品用袋、入浴剤個包装袋、お茶袋・コーヒー袋など)、米袋、フィルムのショップ袋、クリアファイルなどの商材を、「必要な時に、必要なだけ、お安く」、お客様に提供しています。
デジタル印刷機は異なる複数のデザインや、一部分を変えて連続印刷ができます。異なる店舗名や、ナンバーリング、また店頭で陳列した際に注目を集めるような複数パターンのデザイン商品パッケージを容易に印刷することができます。今までにない目を引く新商品のパッケージへの採用や、展示会・商品説明会用見本などのプロモーションにお役に立つことができます。

お客様の声

西田 清美 様

採用されたペットボトル

当社は、長期保存可能なミネラルウォーターを充填・販売しています。近年の災害時非常用備蓄への関心の高まりから需要は伸びており、ミネラルウォーター入りペットボトルをノベルティとして配布したお客様から非常に好評だったとの声を頂いています。お客様からノベルティ用としてオリジナルデザインのペットボトルのご要望があった場合、グラビア印刷の最低ロットでは要望される数より多くなり、またノベルティ用はリピート発注はほとんどなく、コスト高と無駄な在庫に悩まされていました。 そんな中、貴社の齊藤さんからデジタル印刷ラベルの提案がありました。小ロット印刷が可能で在庫を抱えずコストを抑えられると聞き、見せて頂いた印刷見本は高精細で発色も良く、グラビア印刷品の仕上がりに対して遜色ないことから、すぐにサンプル製作のお願いをしました。 ミネラルウォーターの充填ライン上でスムーズにシュリンクラベルが装填できないと商品として扱えません。デジタル印刷機のシュリンクラベルは、何度か試行錯誤をした後、充填ラインで扱えるようになりました。その際、齊藤さんや品質管理部門の方には何度も工場へ来ていただき助かりました。 デジタル印刷機の提案をうけ、(株)ライトボーイ様に納品したような小ロットのオリジナルペットボトルも低コストで対応できるようになり、新たな顧客が増えています。今後はデジタル印刷の特長である一度の印刷でデザインを複数印刷できる可変印刷機能でノベルティの効果を高められるような提案をお客様に行えればと考えています。従来の考え方では浮かばないようなデザインのラベルができればおもしろいですね。

お客様プロフィール

企業名
株式会社匠美
所在地
富山県中新川郡立山町東大森289-2
代表取締役社長
淺尾弘明
設立
昭和58年8月
従業員数
26名
事業内容
清涼飲料水の製造・販売
ホームページURL
http://www.takumi-tateyama.co.jp/

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